MoreBeans 04-02-15 15:08:33
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はじめまして。
ロシアのマフィアは調べていてノーメンクラトゥーラというのかもしれないと思い調べていました。そこでこのページにたどり着きました。本当は昔の特権階級であることなのかと思いますがどう思いますか。
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上野 04-02-18 23:26:29
お返事が遅くなり失礼しました。ちょうど入試期間中で、忙しかったもので、すみません。
さて、ノーメンクラトゥーラですが、この「ノーメンクラトゥーラ」はもともと「名簿」というような意味のロシア語です。
ソ連時代、ソ連共産党が政府機関から企業に至るまでソ連国内のあらゆる組織・団体の人事権を握っていました。ソ連共産党の主要な機能は、ソ連社会のあらゆる分野における幹部の選抜、教育訓練、配置を行なうこと(人事政策)だったのです。この機能は、ノーメンクラトゥーラ制に基づいて行なわれていました。
ソ連共産党の下級機関の地区党委員会から、上級機関のソ連共産党中央委員会に至るまで、すべての党委員会は2つのリストを持っていました。
1つは、その党委員会が人事権を持つ、行政機関、党機関、企業その他の組織におけるあらゆる役職のリストであり、もう1つはその役職にふさわしい人名のリストです。
このリストのことをノーメンクラトゥーラと呼んでいました。
委員会は役職リストと人名リストを参照しながら人事を決定しますが、通常は書記が最終的な決定権を持っていました。
ソ連共産党中央委員会の持つ役職のリストには、党政治局員、党中央委員会書記、共和国党第1書記、第2書記、ロシア共和国の州レベルの第1書記などの党高級幹部、閣僚、大企業の長、レーニン共産主義青年同盟(コムソモール)や労働組合中央評議会幹部、科学アカデミー幹部といった国家のトップレベルのポスト(おおむね党中央委員および党中央委員候補レベル、ならびにその一段階下のレベルの党員が就任するポスト)が含まれており、州レベルの党委員会のリストには、当該党機関、当該地域のソヴィエト機関、企業、労働組合、コムソモール、協同組合等の幹部などが含まれていました。
ソ連共産党は、主としてこのノーメンクラトゥーラ制による人事政策を通じて、政府・行政機関を始めとするソ連社会のあらゆる組織・機関の活動をコントロールしてきたのです。
なお、この「ノーメンクラトゥーラ」という用語は、転じて、ソ連共産党中央委員会の持つ役職リストに掲載されているエリート、つまり最高レベルのノーメンクラトゥーラに掲載されている人々のことを指す言葉ともなりました。
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